ごあいさつ

2001年にHIV陽性が分かった当初は、正直「はやく人生が終わればいいのに」と思っていました。自分がゲイであることを不幸だと思ったこともあります。でも、他のHIV陽性者と会って話して勇気をもらったり、勇気をもって誰かにカミングアウトをしても「君は君なんだから」と変わらず接してくれる人たちがいたり…そういう経験を通して、「まだまだ人生、捨てたもんじゃないな」という気持ちに変化していきました。同じような経験がある人も、多いのではないでしょうか。

現在では、私自身はHIVのことを「ただのウイルス」だと思っています。これは、JaNP+が目指している「HIV陽性者が秘密を抱えることもなく、社会的な不利益を受けることもなく、HIV陽性者として、自立したあたりまえの生活ができる」状況が、少なくとも私のまわりで実現しつつあると言えるのかもしれません。

残念ながら、まだまだ多くのHIV陽性者にとって、自身がHIV陽性であることを隠さずに生きることは、決して容易ではありません。医療や就労における差別事例や、様々なアンケート結果を持ち出すまでもなく、人々の中には(もしかしたら私たち自身の中にも)依然としてHIVに対する差別意識が根強くあります。

日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス(略称:JaNP+)は、その名前のとおりHIV陽性者を中心としたネットワークです。JaNP+の活動に参加してから、気づけば10年以上が経ちました。その中で、確かな手ごたえとして感じていることは、HIV陽性者どうしがつながること、自分の中の偏見と向き合うこと、理解してくれる仲間をひとりでも多く増やすこと、周囲へのカミングアウト、社会に当事者の声を発信すること…そのすべてが、結果として私たち自身にとって生きやすい社会を作ることにつながっているということです。

一人一人のチカラは小さく、JaNP+もまた規模の小さなNGOです。「当事者が声を上げなければ社会は変えられない」「社会が変わらなければ当事者が声を上げられない」そのどちらかではなく、両方に取り組んでいるのが、「小さなチカラを大きくつなぐ」JaNP+の活動です。

今後とも、皆様のご参加とご支援を、どうかよろしくお願いします。

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特定非営利活動法人
日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス
代表理事 高久陽介




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